page.php

救急医の基本データ

Home » 救急医の詳細 » 救急医の基本データ

救急科専門医数(年代別)

年代別救急科専門医数

2022年11月末時点で救急医学会に登録されている救急科専門医の生年月日、性別を元に、各年代生まれの専門医の数をグラフ化しました。(例:1920年代生(1920〜1929年生まれ))

各10年毎に比較すると、救急科専門医数は増加傾向にあり、現在1970~1980年代生まれの専門医(30代〜50代)が全体の6割強を占めており若い世代が活躍しています。

今後1990年代生まれの次世代の専門医が多く誕生していくことが予想されます。

救急科専門医男女比(年代別)

救急科専門医 年代別男女比率

2022年11月末時点で救急医学会に登録されている救急科専門医の生年月日、性別を元に、各年代生まれの専門医の男女の割合をグラフ化しました。(例:1920年代生(1920〜1929年生まれ))

各10年毎に比較すると、女性比率は顕著に増加しております。1990年代生まれの救急科専門医は、女性がおよそ3割となりました。多くの女性の救急科専門医が誕生し、活躍しています。

救急科専門医数(都道府県別)

都道府県別 救急科専門医数

都道府県別 人口100万人あたりの救急科専門医数

2022年11月末時点で救急医学会に登録されている救急科専門医の登録都道府県データをグラフ化しました。

もう一つのグラフでは、都道府県別の人口100万人あたりの救急科専門医数をグラフ化しました。

救急科専門医は東京、大阪、神奈川といった大都市圏に集中していますが、人口100万人あたりの専門医数で見ると、京都、沖縄、福井といった地域に相対的に専門医が多くいます。

米国では人口100万人あたり救急科専門医160名(2018年)であり、全国的にまだまだ救急科専門医は必要とされています。

詳細な数値データを必要とする場合には、日本救急医学会事務局https://www.jaam.jp/inquiry.html)に使用用途を含め問い合わせしてください。

救急医1000人アンケート(2016)

本記事は、2017年1月に発行された救急医学(第41巻、第1号)に掲載されたものです。へるす出版の御厚意によって公開されています。

救急医1000人アンケート(2016)

ここでは,「第44回 日本救急医学会総会・学術集会」において医師を対象に実施された「救急医 1,000人アンケート」の集計結果を速報として掲載する。主に各設問に対する回答の割合を,年齢 層・男女別の棒グラフに示した。仕事への価値観や考え方が多様化している今日,異なる世代や男 女の違いでどのような意識の差があるのか,このアンケートの結果から救急医の「今」に迫りたい。 アンケートの概要と注意点は以下のとおりである。

実施日時 2016年11月17日~2016年11月19日(学会開期中)
実施場所 「第44回 日本救急医学会総会・学術集会」会場内
※グランドプリンスホテル新高輪/国際館パミール
総回収数 1,201件
有効回答 1,187件(無記入 4 件,年齢層不明10件を除外した) ※なお,設問によっては複数回答や重複回答があり,必ずしも回答数の合計が有効回答
数に合致しないことをご了承いただきたい。
男女・年齢層構成 下記グラフを参照されたい。
サブスペシャリティ 外科,麻酔科,集中治療,脳外科,内科の順で多かったが詳細は割愛する。

救急医 1,000人 アンケート(2016) 年齢層・男女別回答数

Q1 現在の主な勤務施設について

Q1 現在の主な勤務施設について

主な勤務施設は男女とも三次救急施設がもっとも多いという結果であったが,男性50歳代,女性20歳代では二次救急施設で勤務する医師の割合も多くなっている。

Q2 勤務形態について(男女混合)

Q2 勤務形態について(男女混合)

40歳代以上では日勤のみの勤務形態が増加している。一方,60歳を過ぎても夜勤/当直に入っているという回答もみられた。

Q3 一月あたり平均夜勤/当直回数(男女混合)

Q3 一月あたり平均夜勤/当直回数(男女混合)

一月あたりの平均夜勤/当直回数は20歳代と30歳代で5回以上,60歳代でも3回を超えるという結果であった。

Q4 仕事のキツさについて

Q4 仕事のキツさについて

男性では「丁度よい」「キツイ」が各年代でほぼ同じ割合であったが,女性では「丁度よい」の回答が「キツイ」をやや上回るという結果であった。各年代とも「物足りない」が少数ずつある一方,「超キツイ」という回答が男性では40,50歳代に,女性では20,30歳代に目立っている。

Q5 仕事がキツくても続ける理由(Q4「超キツイ」「キツイ」回答者対象,複数回答)

Q5 仕事がキツくても続ける理由(Q4「超キツイ」「キツイ」回答者対象,複数回答)

仕事がキツくても続ける理由としては,男女とも「救急ならではの病態やその急変対応に醍醐味を感じる」という回答が多かった。「使命感をもっている」という回答が男性では各年代に多いのに対し,女性では20歳代以外は少ないという特徴がみられる。

Q6 仕事で大切にしたい / していること(複数回答)

Q6 仕事で大切にしたい / していること(複数回答)

仕事で大切にしたい/していることとしては,各年代・性別とも「臨床の充実」「家族との時間」が多かった。「研究の成果」「キャリア」という回答は比較的少数であった。

Q7 今悩んでいること(複数回答)

Q7 今悩んでいること(複数回答)

今悩んでいることとしては,男女とも「臨床に関すること」「キャリアに関すること」「所属施設や職場環境」が多かった。女性では「研究に関すること」の回答が少ないという特徴がみられる。

Q8 職場に求めること(複数回答)

Q8 職場に求めること(複数回答)

職場に求めることとしては,男女各年代で「良好な人間関係」「十分なスタッフ数」が多くなっている。

Q9 今後働きたい / 働き続けたい施設・環境(複数回答)

Q9 今後働きたい / 働き続けたい施設・環境(複数回答)

今後働きたい/働き続けたい施設・環境については,男女40歳代以下では三次救急施設が多くなっている。一方,各年代において「地域医療(診療所など)」という回答もみられる。

Q10 今後の目標や予定(複数回答)

Q10 今後の目標や予定(複数回答)

今後の目標や予定については,男女各年代とも「臨床の腕を磨く」の回答がもっとも多かった。「研究業績を上げる」「トップジャーナルに論文を載せる」に関しては,男性各年代で一定の割合の回答があったが,女性では比較的少ないという特徴がある。

Q11 家族に要養育者がいるか

Q11 家族に要養育者がいるか

要養育者の有無については,男性30~50歳代の半数以上が「いる」と回答した。一方,女性では「いる」と答えた割合が 男性に比べやや低いという結果であった。

Q12 育児における役割(Q11「いる」回答者対象)

Q12 育児における役割(Q11「いる」回答者対象)

「要養育者がいる」回答者における育児での役割としては,女性は「主養育者」が多く,男性は「仕事以外の時間で手伝う」「経済面で支えている」が多いというように,男女の役割の違いが明確になった。

Q13 育児による仕事への影響(Q11「いる」回答者対象)

Q13 育児による仕事への影響(Q11「いる」回答者対象)

「要養育者がいる」回答者における育児による仕事への影響としては,男性は「制限は必要ない」が半数以上を占めていたが,女性の30,40歳代で「仕事が制限されている」との回答が多くなっている。

Q14 育児のために望むこと(Q11「いる」回答者対象,複数回答)

Q14 育児のために望むこと(Q11「いる」回答者対象,複数回答)

「要養育者がいる」回答者が育児のために望むこととしては,男女とも「当直回数の軽減・免除」「職場・家族等の理解」が多くあげられた。また,男性では「収入の増加や補助金」の回答が多く,女性では「保育施設の併設」が目立っている。

Q15 家族に要介護者がいるか

Q15 家族に要介護者がいるか

要介護者の有無については,男性では年代を追うごとに「いる」が増加し,女性では各年代で少数ずつ「いる」との回答があった。

Q16 介護における役割(Q15「いる」回答者対象)

Q16 介護における役割(Q15「いる」回答者対象)

「要介護者がいる」回答者における介護での役割としては,男女とも「仕事以外の時間で手伝う」「経済面で支えている」 が多くなっていたが,少数ながら「主介護者」という回答もあった。

Q17 介護による仕事への影響(Q15「いる」回答者対象)

Q17 介護による仕事への影響(Q15「いる」回答者対象)

「要介護者がいる」回答者における介護による仕事への影響としては,男性は Q16「主介護者」の回答数とほぼ同数の「仕事が制限されている」との回答があったが,女性ではみられなかった。

Q18 介護のために望むこと(Q15「いる」回答者対象,複数回答可)

Q18 介護のために望むこと(Q15「いる」回答者対象,複数回答可)

「要介護者がいる」回答者が介護のために望むこととしては,男女とも「当直回数の軽減・免除」「職場・家族等の理解」という回答が多く,男性では Q16「主介護者」の回答数を反映して「日勤業務の軽減・免除」も多くなっている。さらに,「他地域への転勤」という回答は女性ではみられなかったが,男性の各年代で少数ずつ回答があった。

まとめ

以上,「救急医1,000人アンケート」の集計結果を速報として示した。

学会に参加した救急医というバイアスはあるものの,若手を中心に女性の割合が増加していること,三次救急施設での勤務希望が多いことがみえてきた。その一方,一月あたり5〜6回の夜勤/当直に「キツイ」との回答が多く,職場の良好な人間関係,十分なスタッフ数を求める声が目立った。

年代別には,育児や介護に関する質問を除いて,大切にすることや求めることに大きな違いはなく,救急医の”ジェネレーションギャップ”はアンケート結果からはみられなかった。

男女の役割として,育児に関しては女性が「主養育者」,介護に関しては男性が「主介護者」との回答が多く,それに伴う仕事への制限が求められている実態がみえてきた。さらに,男女とも「臨床」への意識が高い一方,女性では「研究」に対する意識は低いという特徴もみられる。

今後も継続的にこのアンケート結果をより詳しく集計・解析し,その結果を弊誌に掲載することで,救急医の「今」に迫っていきたいと考えている。

松嶋 麻子
(『救急医学』編集委員/名古屋市立大学大学院医学研究科先進急性期医療学教授)

公開日:2023年2月16日