救急医の基本データ
2023年度 救急科専攻医プログラム 登録者アンケート分析
2023年度専攻医登録者409名に対してアンケートを実施し208名(51%)から回答を得ました。
Q1救急科専門研修プログラム応募者の性別、人数と、進路への迷い
男女ともに半数以上の専攻医が他科と迷いながら救急科専門研修プログラムを選択されていました。
Q2プログラムを迷った理由
迷った理由は男女ともに専門性の乏しさ、一生続けていけない気がする、自分にできるか不安、キャリアプランが不透明といった、継続性や科としてのアイデンティティについて不安を感じている様子が見られました。
Q3迷った診療科
具体的に迷った診療科として、男性は内科、総合診療、外科をあげ、女性は内科、麻酔科、外科をあげる割合が高く、広い診療範囲に興味のある多様な集団であることが伺えます。
Q4救急科プログラムを選んだ要因
一方、救急科を選んだ理由は男女ともに同じ傾向が見られました。広い初期対応能力や診療範囲の広さ、重症対応、全身管理といったジェネラルな能力獲得を50−70%の専攻医が挙げました。またサブスペシャリティ、ダブルボード取得に興味も30-50%の方が挙げております。
Q5プログラムの中から今回の研修先を選んだ要因は?
最終的に個々のプログラムの選択要因は、多くの症例の経験をあげている専攻医が多く、続いて出身大学や出身地のプログラム、個人的な勧誘や優れた指導医のいると言った、人や地域との繋がりを挙げていました。臨床に根差したしっかりとした能力の獲得と将来の人生設計をもとに選択している様子が伺えました。
救急科はジェネラルな対応能力をベースとして、さまざまな専門性も発揮しうる多様で自由度の高い診療科と言えるでしょう。